私が新人CAだった頃、何故先輩達はこんなにも恐ろしいのかと思っていました。
制服にシワが付いてる、スカーフが曲がってる、しっかり訓練で知識をつけてきたか確認してくる、少しの所作の乱れにもダメ出し、慣れない機内での仕事に慣れない先輩CAへの対応、さらにお客様からの思いもよらぬ要望、毎日本当にヘトヘトでした。
新人CAは、みんな必死
優雅に見えてるだけで、新人CAはみんな必死です。
少しでも先輩CA達から目をつけられれば、要注意新人としてレッテルが貼られ、あっという間に噂は広がり初めて乗務する先輩からも当たりが強くなるからです。
それこそ世渡り上手な人間が先輩ともうまく関係を構築でき、いい噂のお陰で知らない先輩からも良くしてもらえるものです。
ここでいう世渡り上手というのは、上部でどれだけ先輩を持ち上げれるか、後輩らしく動けるか、仕事で失敗しても許してもらえる技量を持ち備えているかどうかです。
本当は気が強くても、絶対先輩に従う健気な新人を演じれるかどうかが大事なのです。
後輩らしい行動とは?
後輩らしい行動というのは、空港や滞在先のホテルの移動中先輩の為にドアを開けてあげれるかどうか、雑務をそつなくこなせるか、滞在先のホテルでのチェックインを素早く一番下の後輩が出来るかなどです。
チェックインの名前記入する際、1つでも上の先輩がやってしまえば、1番下の後輩の評価はガクッとさがり、数日共にするクルーから冷たくされる事もあります。
今思い返すだけでもあの日々に帰りたいとは決して思わないですね。
唯一の憩いは同期との交流
新人CAの唯一の憩いの場は同期と呼ばれる仲間です。
入社後共に助け合って訓練を乗り越えてきた仲間が唯一愚痴を言い合える仲、そして要注意の先輩CAの情報共有ができます。先輩によって業務のやり方にこだわりがある人もいるので、この情報共有はかなり重要なのです。
せっかく努力して、倍率が高いなか入社して勝ち取ったCAという仕事。そんなに簡単に辞めれません。
この学生の頃の部活動のような上下関係で苦しんで辞めていく人もいました。
しかし、数年の頑張れば次は自分が先輩の立場。少しの期間頑張れば先はそんなに辛くないかもしれません。