ステイ先の過ごし方は、国内・海外かによっても違うのですが、客室乗務員は総じてオン・オフの切り替えが上手いと思います。
ただ、初めて訪れる土地だと新人の頃は右も左もわかりません。
ですので、運航乗務員(パイロット)や一緒にフライトをした先輩とご飯を食べに行くことや観光に行くことも多いです。
客室乗務員はタフだから・・・
仲良く誘ってくださるのはとってもありがたいのですが、何時間も気を張り詰めて飛んできて、やっと一人の時間が取れると思いきや「じゃあホテルの下に15分後集合ね!」と約束されるとテンションが下がることもあります。
日本時間真夜中!10時間フライトしてきました!という後でも眠い目をこすり先輩についていくことも。
そうなのです、乗務員はタフなのです。
とはいえ、一つのフライトは運航乗務員と客室乗務員が連携を取り合って作り上げるもの。
チームワークが何より大切なので、オフの時間にリラックスしてコミュニケーションを図っておくのはとっても良いことでもあります。
なんだ、この先輩怖そうにみえて(いや、実際怖いこともあるけれど)優しいわ、今日のパイロット気難しいかと思いきやそんなことないわ、など発見があったりします。
なので、行きのフライトより帰りのフライトの方が良い雰囲気で飛べたりもします。
では、今まで過ごしてきたステイ先でお気に入りの過ごし方をいくつか挙げますね。
温泉とグルメにこだわる!お気に入りは大分県
国内のステイでは一泊が多かったので、朝早くから飛んで、昼にはステイ先に着くと嬉しいですね。
そのためには夜中3時に起きて朝5時に出社して3便飛ぶ、なんてパターンになりますが。
私が好きだったのは、その土地の美味しいものを食べ、飲むことと温泉などのスパに行くことです。温泉に気軽に浸かることが出来たのは、大分県です。
大分県は日本一の「おんせん県」とも言われ、湯布院温泉、別府温泉は皆さんもご存じではないでしょうか。
CAが泊まるのはどのステイ先でも旅館ではなくホテルですが、ホテル内にもかけ流しの温泉が楽しめるところもあるのです。
インターネットで何でも調べることが可能になった時代ですが、ホテルのフロントの方や観光名所の案内の方にスポット的に立ち寄れる温泉があるのか?美味しいお店があるのか?など聞いてみるのもおススメです。
その土地の方と触れ合えるのも旅の楽しみですね。
美味しい食べ物について、と前述しましたが、大分には「ブランド魚」がたくさんあり、魚が美味しい!という印象があります。
「関サバ・関アジ」「城下カレイ」「中津のハモ」「白杵のフグ」など、太平洋の黒潮が瀬戸内海に流れ込み四国と九州の間の漁場は良いのだそうです。
同じ九州では福岡県も食に関する楽しみが多かったです。
水炊きやモツ鍋もとっても美味しいのですが、玄界灘が近いのでこちらも魚が美味しい県の一つです。
お土産を買いすぎてしまう北海道・札幌ステイ
国内ステイでは海外のフライトのようにスーツケースが大きくはないのですが、CAもお土産を買ったりもしますよ。
空港では制服を着ているので周りのお客様への配慮が必要なのですが、ついついお土産を買い過ぎてしまうのが、北海道・札幌ステイでした。
もちろん北海道も言わずと知れた食の宝庫。
海の幸やジンギスカン、ラーメンなど現地で楽しめる食べ物も沢山あるのですが、個人的にスイーツなどのお菓子のお土産が美味しく、家族からも喜ばれましたね。
老舗洋菓子店「北菓楼」のバウムクーヘンや開拓おかきという素材の味を生かしたおかきが美味しいです。
また、小樽に本店がある老舗洋菓子店「ルタオ」のドウーブルフロマージュは絶品です。
カルビーさんの「じゃがポックル」が一時CAの中でも一大ブームが起こり、このときばかりは空港のお土産売り場で乗務員たちが我を忘れて探し求めましたね。
私もなんですが、CAは食べることもお酒を飲むことも大好きな人が多いです。
お客様から「美味しいお店ない?」なんて聞かれることも多いので、気に入ったお店は必ずお店のお名刺を持ち帰りお客様のご要望に応えられるようにしましたね。
次の日のフライトに備えて、夜遅くまでお酒を飲むことは出来ないので、時間と考えて自分を律しながらステイ先ではお食事やお土産を買うことを楽しんでいました。
体調管理も仕事のうち、十分な休養も必要です。
学ぶことも有効なステイ時間の使い方
また、楽しいことばかりではなく、ステイ時間を勉強に充てることもありました。国際線に移行前になると、国内線の時に比べて英語力もさらに必要になりますし、機内アナウンスの技術を高めるためにアナウンスの上手な先輩と練習を繰り返したこともあります。
保安や救命に関する実技試験も定期的に行われるため、常に学び続ける必要があるのです。
どの仕事もそうかもしれませんが、CAの仕事は特にオンとオフの切り替えが重要です。
ステイ時間の楽しみがあるからこそまた頑張れるのですね。