飛行機トラブル

保安業務。CAにとって最も大切な仕事の一つです。
エアライン受験をされる方はよく聞く言葉かもしれません。

今回は私が体験した緊急トラブルを紹介しますので、少し安全のことを考える機会にしてもらえたら幸いです。

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ベテランと同じレベルの動きが求められる保安業務

私自身、受験生時代からスクールやテキストでもよく出会う言葉で、テレビや映画、ドキュメンタリーでもエマージェンシー訓練や緊急事態を扱ったものがあり目にしていました。

が、実際のところあまりリアルな想像がついてないというのが本音でした。
訓練を受けたわけでも、本当に遭遇したわけでもないので当然です。

CAがサービスしている姿は搭乗すれば必ず見られますが、緊急トラブルはあってはならないことですので、緊急事態の対応をしている姿は滅多にお目にかからないのは当たり前なのです。

ですが入社すれば否が応でも自分の命を賭してお客様の命を守らなればなりません。
それも、サービスに関しては足元にも及ばないようなベテランクルーと、こと安全に関しては同じレベルの動きが求められます。

私が体験した緊急トラブル

私はあまりトラブルに当たらない方です。
同じように日々フライトをしているCAでも、なぜだかお客様・機材問わずトラブルに巻き込まれがちないわゆる「持っている」人、正反対の「持っていない」人が存在します。

おそらく「持っていない」方に該当するであろうノントラブルな私のクルー人生でも、少し肝を冷やした事件がいくつかあります。

今回はそのうちの一つをご紹介します。

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入社1年目のまだまだ新米CAだった私が、新千歳空港行きの便に乗務した際です。
ランディングして、タキシング(飛行機がタクシーウェイを進むこと)中、航空機が急に止まりました。

変なところで止まるなぁ、なんでだろうと思っていたところ、コックピットからオールコールがありました。

お話を聞いていると、どうやらメインギアから煙が出ているので、もしかすると火災の可能性があるとのこと。それも、なんと私の担当ステーションの真下でした。

少し焦りましたが、もし火が見えた場合はどのように動こうと心を落ち着けながら考えました。
そしてすぐに機内外の様子を確認。

窓の外に火が上がっている様子もなく、機内にも煙はなく、特に異常はなさそうでした。
チーフに連絡しましたが、管制塔からの指示により、その場で待機することになりました。

念のため消防車が何台か来て、お客様にも階段で降りてバスでターミナルまで移動していただきました。

この時は運よく何事もありませんでしたが、もしものことがあって緊急脱出になっていたら、メインギアから火が上がっていた場合、真ん中に位置していた私の担当ステーションからは脱出出来ないので、ドアを守りながら他へ誘導する…という事態になっていたでしょう。

機材が使えなくなった私たちはしばらく空港で待機することになったのですが、ちょうどちらっと見えたテレビに今の様子が映しだされていて、本当に重大なことにならなくて良かった、と強く思いました。

まとめ

上記読まれていかがでしたか。
CAは、日々暮らしている中ではなかなか遭遇しないような危機にも冷静に対応しなればならないお仕事です。

ですが、きちんと訓練を受けたキャビンクルーがいなければ機内の安全を守れる人は他にいません。
いざというときには責任と自信を持って皆を導けるようなCAになりたいものですね。

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