グランドスタッフとして4年近く勤務していましたが、私はとても周りに恵まれており、人間関係でほとんど悩むことなく退職することができました。
働いていた4年間で特に印象的だった業務について2つお話しさせていただきます。
お客様との会話を楽しめるチェックイン業務
まずチェックイン業務では、先輩とグループになって業務に取り掛かるというより、主に自分個人の知識や接客のスキルが試されます。
1人あたり3分以内にチェックインすることが望まれているため、始めのころは焦ってしまったり他のお客様をチェックインするのに10分かかる方もいます。
しかし、慣れてくるとお客様との会話を楽しむことができるようになりますよ。
チェックイン業務の中で特に印象に残っていることは、チェックインを行っているときにどれだけ担当の航空会社が大好きか語ってくださったお客様がいたことです。
チェックイン業務は簡単に言ってしまえば、お客様が目的地まで行けるか審査をしたり、カバンを預けたりというような簡単業務です。
お客様によってはそのひとときがとても大切な時間であることに気が付き、それを機にただただ業務を行うのではなく、お客様にその一瞬も楽しんでもらえるように必ず業務以外のことで声をかけるなど意識するようにしました。
すると、年間を通して10人ほどのお客様から接客に対するお褒めのお言葉をいただくことができました。
トラブルも発生する到着業務
到着業務では、日本について一番初めに目にする人となるため、おかえりなさいという気持ちをこめて挨拶を心掛けました。
また、カバンの破損や捜索というような、お客様によってはお怒りになられたりご意見を頂戴する業務も行います。
カバンが何らかの原因により大破してしまった男性のお客様がいて、到着してカバンが見つからず、捜索を行ったところボロボロになった状態で見つかった件がありました。私としてもどうにかお客様に気持ちよくご帰宅してほしく、できるだけのことはしようと思いました。
お客様にカバンが破損していたことをお伝えすると大変お怒りの様子で、私としても大変心が痛く、お客様にどのような言葉をかけたらいいか分かりませんでした。
しかし、どうにかお客様のこの経験をプラスにするか、マイナスにするかは自分次第であるため、最後まで責任をもってお客様に寄り添いました。
保険会社への対応や、今後の手続きなど、お客様がご自宅に帰っても不安な気持ちになることのないよう、一つ一つメモにし、またわからないことがあればご連絡ください、と連絡先も添えました。
対応後には、お客様から「カバンが壊れてしまって悲しい気持ちになっていたけど、少し明るい気持ちで帰れそうだよ。ありがとう。」とお言葉をいただくことができました。
最後に…
グランドスタッフはお客様の気持ちに寄り添えば寄り添うほどいい結果がついてくる仕事です。
少しでも気が抜ければ、それがお客様にも伝わってしまいます。
人に尽くすことが好きな人、より良い思い出を作ってほしいという気持ちが強い人には天職のような仕事です。