特に印象に残っているお客様~あの東日本大震災の裏で~

3年半グランドスタッフとして某国内航空会社に勤務しておりました。
元々飛行機が好き、旅行が好き、空港の雰囲気が好きでこの職種を選びました。

働きながら多くのお客様の対応してきたわけですが、最も印象に残っているお客様についてご紹介します。

スポンサーリンク

印象に残る数多くのお客様

働いてみると毎日時間との戦いで、安全に定時で出発させることに必死でした。
そして、本当にたくさんのお客様に出会いました。

  • 酔っ払って搭乗便に乗り遅れカウンターを蹴ったりする人
  • クリスマスは終わったのにトナカイのカチューシャを付けている外国人
  • 遠距離なのか涙ぐんで彼氏にバイバイしている子

その中でも特に印象に残っているのが東日本大震災直後にいらした男性の方2名です。

友達のために少しでも近くまで向かいたいというお客様

私の担当するカウンターに来て「岩手まで行きたい」そう仰りました。
あいにく仙台空港は復旧作業を行っており、行けても羽田までです。

そのことを彼らに伝えると、「それでもいい!行けるところまで、近づけるところまで向かいたい!俺らの友達が向こうで困っているから!」と、力強く仰いました。

この頃、東京から岩手までの地上交通もどのようになっているかわからない状況で、私はそのことも彼らに伝えました。

「俺らは歩いてでも岩手に向かいたい。羽田に着いたら行けるところまでは北上して無理ならそこから歩けるから大丈夫!心配しないで」と仰るのです。

彼らの『自分たちに出来ることならなんでもしたい』と言う気持ちにとても感動しました。

震災の裏では、みんなの気持ちがひとつになっていた

チケットを発券して「気をつけていってきてください。私に何が出来るかわかりませんが無事に到着出来ることを祈っております。」と告げ、彼らは「ありがとう!気をつけていってくるね!」と笑顔で搭乗口に向かわれました。

その後、彼らがどうなったのかちゃんとたどり着けたのかわかりませんが、彼らの行動に私も何か出来ることないかと考えるようになりました。

あの震災の裏で、遠いところから応援に向かう人・たくさんの物資を持って救出作業や復興作業に向かわれた自衛隊員や米軍さんたち・たくさんの人が自分たちに出来ることや被災された方の無事を祈り、みんなの気持ちが1つになれたのかなと思います。

スポンサーリンク