航空会社の勤務は不規則で、早番、日勤、遅番、ナイト(主に夜間の勤務)の4パターンに大きく分けられ、私の配属先の職員は、早番と遅番のそれぞれのローテーションで仕事をします。
私が配属された早朝勤務は、始発便に合わせた時間で、朝5時30分出勤でした。
朝一の勤務者は1人でその後、7時に1人、8時30分に残りの全員が出勤する体制となっていました。
7時出勤の遅刻は困る
私が朝一の勤務の時に7時に出勤するはずの勤務者が遅刻する姿を何人も目撃してきました。
その中でも遅刻して何も無かったかのように普通に出勤する先輩が1人います。そのような先輩ですから遅刻の回数も多いです。
私の場合は、前日に翌日の勤務メンバーを勤務表で確認しますが、遅刻しても普通に出勤するその先輩が7時出勤だった場合、前日から気分が下がります。
そして前日の夜から、もし先輩が遅刻して、その間に何かトラブルがあったらどうしようと不安な気持ちが込み上げてきて、なかなか寝付けないのです。その時は2時間も寝ればいいほうでしょう。
寝不足のまま出勤しますが、眠いというより先輩が遅刻しないことだけを願って出勤します。
心配したことが現実に!本当に遅刻して来ない先輩
朝の準備を終えると丁度7時前頃になり、あとは先輩が来る事を待ちながら、時計ばかり気にします。「まだ来ない、まだ来ない」心の叫びです。
そして7時。本当に来ないのです。
驚きはしませんが、がっかりです。
その後直ぐに先輩に電話をかけますが、出ません。
約8割の確率で電話に出ない事は経験していることですが、通勤途上で事故にあったのではないか?いつもように寝坊なのか?心配になります。
待つ事1時間後、先輩から電話が入り、「寝坊してしまった。これから準備して行きます」と直ぐに切電され、あと少しの辛抱だから一人で頑張ろうと気合を入れます。
その後、先輩が出勤したのは9時でした。
8時30分には全員出勤しているのですが、9時とは勇気のある先輩だといつも思います。
先輩のお詫びの仕方
お構いなしに、出勤したと思えば普通に仕事に入ります。そして今までここで仕事をしていたかのようなスピードと的確な状況判断によって仕事を進めていきます。
さすが先輩ですが、お詫びの言葉はないのか?と思います。
この先輩は言葉で言うことが恥ずかしいのかプライドなのか分かりませんが、次の日に私のロッカーの扉にビールを2本袋に入れてかけるのです。これが先輩のお詫びの仕方なのです。
悪いとは思っているようなので何も言えませんが、お詫びの仕方がかっこいいとも思ってしまう自分がいます。
寝坊さえしなければ最高の先輩なのですが、そんな先輩がいて後輩が育つのかも知れません。