天候不良により代替空港に着陸!地上輸送対応のやるせない苦労

天候不良により飛行機が本来の目的地空港へ着陸出来ない事が年に数回は発生します。
目的地に着陸出来ない場合は、出発地空港へ引き返す、或いは、代替空港へ向かうかの何れかになります。

代替空港に突然着陸してきた場合、予定が狂ってしまうお客様も大変ですが、受け入れる側も大変です。

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受け入れ態勢が整わないまま代替空港に着陸

代替空港に突然着陸してきた場合は、事前に着陸する可能性がある旨の情報はあるものの、情報が入ってから15~20分後には着陸する事が多く、受け入れ態勢が整わないまま待ったなしに着陸してきます。

何故短時間のうちに着陸するかと言うと、目的地空港の上空で着陸可能な天候状態に回復する事を待って、旋回しているうちに航空機の搭載燃料が少なくなっている事が多いからなのです。

私が勤務していた代替空港に着陸してきた時は、お客様との運送契約上、本来の目的地空港まで地上輸送しなければならない為、臨時バスの手配をし、少数精鋭の職員でお客様を全員バスへ誘導します。

バスへの誘導や食事の手配は大変

駐機場からバスへの誘導は簡単なようで実は困難な事ばかりです。
大半のお客様は預けた荷物を引き取った後にバスに乗り込みますが、そうではないお客様は、トイレに行ったり、お土産を購入したり、長電話されたりと行動がまちまちな為、用事が済むまで職員もバスも待機していなければなりません。

正直対応している職員は、バスに直接乗り込んでほしいと思っていますが、通常30分から40分は待つのが当たり前なのです。

そしてようやく全員が乗り込んだと思えば、お客様より「出発して何時間も何も食べていないのに食事は提供されないのか?」や「飲み物の用意もないのか?」等、主張される事があります。

その時は他の職員に人数分のお弁当や飲み物を購入するように連絡をします。
しかし急遽な為、人数分の同じ食事の確保は難しく、お弁当、おにぎり、サンドイッチと混ぜこぜでの提供となってしまい、不公平になってしまいますが、予めご了承を得た上でお客様へお配りします。

職員にもダメージが大きい

お配りしている時のお客様の表情から伺えることは、どうしておにぎりなのかと言わんばかりの表情をしている方もいれば、お弁当を手にした瞬間に嬉しそうに食べ始める方もいます。

バスという密室であることからか、その場でお配りした物に対するクレームを言う方はいませんが、後日メールでクレームを挙げられる事があります。

後日のクレームは精神的にダメージが大きく、誠心誠意尽くしたのに、何をしていたのだろうと思ってしまします。

お客様にとっては予定が大幅に狂ってしまう出来事な為、職員は何をしてもその努力は報われないのかも知れません。

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