元CAの今!

「元CAの今!」と題して、CA経験者の方々にインタビューする企画第1弾です。
今回は、結婚・出産を経て再びCAとして働きだしているA.Tさんへのインタビュー記事です。

またCAとして働く道を選ぶことになった気持ちから、受験準備や面接、働きだしてからの環境など、ためになるお話をたくさんしていただきました!!

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再度CAを目指されたのはなぜですか?

一つはCAの仕事に大きな魅力を感じ、天職のように感じていること。
二つ目は結婚や出産を経て復帰している元同期たちの様子を見て、素敵だと思ったことが主な理由ですね。

CAを辞めてから、飲食店の仕事や講師の仕事にも就いたのですが、その中で「自分は人と接する仕事が大好きなのだ」と再認識するようになりました。

私の中で保安業務とサービス要員を兼ねているCAの仕事は『究極の接客業』の一つだと思っており、大変だけれどもやりがいある仕事内容に魅力を感じています。

接客には正解やゴールがないと思っているのですが、「次はこうしよう!」「もっとお客様に喜んでいただくために、このように声かけをしよう!」などCAの仕事は常に高みを目指せます。
私は一人で黙々と作業をするよりも、みんなで協力して成果を出すチームプレーが好きなので、協調性が求められる点もCAの仕事の魅力の一つですね。

また、根っから空の世界が好きなのでしょうね~。
ふと見上げた空に飛行機を見つけると「ああ、いいな~」と眺めたりしていました。

そのような中、結婚や出産を経てもCAとして復帰して活躍している同期と会うと、彼女たちがとっても輝いていたのですね。

自分が想像していたよりもママCAも多く、正直驚きました。
結婚して子どもが生まれたら『CAの仕事は両立が難しい』と思い込んでいたけれど、「自分でも出来るかもしれない・頑張りたいな」という気持ちが芽生えました。

CA復帰に関して、受験準備で大変だったことは何ですか?

沢山ありますね~!

まず、語学に関して。
英語の勉強し直しですね。

どの会社もエントリーするためにTOEICのスコアが必要になってきますが、保持しているスコアがかなり昔のものだったので英語学習に力を入れました。
現役の頃と同等、もしくはそれ以上のスコアが取れることを目指しました。

即効性があったものとしてはオンライン英会話と隙間時間を利用したTOEIC対策のアプリですね。

会社によっては選考過程の中に英会話力が求められる場合や二年以内の最新のスコアが必要な時もあったので語学に力を入れたのは良かったと思います。

また、私がCAとして飛んでいた当時のエントリー方法とかなり変化しており、エントリーの準備にも時間を要しました。

当時は志望理由や自己PRを手書きで記し、スナップ写真を貼って郵送、というスタイルが主流でしたが、当然ですが時代は流れまして(苦笑)。

動画での自己PRを提出する会社やしっかりした自己分析が必要なエントリーシートが求められる会社が多いことに驚きました。
付け焼刃では太刀打ちできないエントリーシートを作成する準備が大変でしたね。

私は現在小学校に上がる男の子の子育て真っ最中でして、受験準備の時間を確保し日常のルーティーン(家事・育児)をこなすためのタイムマネジメントが課題でした。

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面接ではどのようなことを聞かれましたか?

CA経験者ということで、なぜ一度辞めて再度挑戦することになったのか、その経緯や理由を聞かれることが一番多かったです。
また、辞めてから何をしていたのか、辞めたからこそ得たものや感じたことを聞かれることもありました。

なぜ再度挑戦することにしたのかは、冒頭でお話させていただいたCAの仕事に大きな魅力ややりがいを感じているという点に触れました。

また、知人やママ友から航空会社や飛行機のイメージ・こうだったらいいのに、という希望の聞き取りをし、辞めたからこそ感じたことや気づいたことを率直に話しました。

具体的には…

  • 飛行機が怖い。なんであんな塊が飛ぶの?と思っちゃう!仕事だから仕方なく乗る
  • CAさんに話しかけるのが緊張する、忙しそうだから声をかけるのは躊躇う
  • もっと安ければいいのに…

などの意見ですね。

それらを踏まえ、「飛行機が大好きなお客様ばかりではなく、苦手な方もいらっしゃるので、安心してお乗りいただくよう保安要員としての役割の大切さを再認識しました。」ということや「仕事で毎日飛行機に乗っていると忘れがちになってしまいますが、お客様の大切なお金をいただいているのだ。一便一便大切にフライトをしなければならないと思いました。これらのことは一度辞めたからこそ気づくことが出来た点です。」と話しました。

面接官の方も「具体的にどんな声が挙がりましたか?」などと大変興味をもって聞いてくださいました。

CAを一度退職した理由は何ですか?

はい、私は結婚による退職です。

結婚してもCAの仕事を続ける方は多いですが、私の場合主人の仕事の関係で勤めていた会社のベース(拠点)から物理的に離れることになったためです。

通い婚のようなスタイルで仕事が休みの日だけご家族のもとへ帰りながら飛んでいる方も中にはいらっしゃいます。

辞めてからはどのようなお仕事をされていましたか?

子どもが生まれるまでは、教員免許を持っていたため英会話スクールで働きました。
親御さんの対応やお子様の安全に配慮しながら働くという点はCAの仕事が役立ちましたね。

出産後3年ほどは育児に専念し、その後飲食店のパートやマナー講師として企業様に赴き接遇研修を行いました。

飲食店では「やはり人に喜んでいただく接客の仕事が大好きなのだ」と自覚しましたし、接遇研修をやらせていただくマナー講師の仕事では接遇のノウハウだけを伝えるのではなく、『接客業に大切なマインド・おもてなしの心』を研修生の方々にお伝えすることが出来、CA時代培った経験が役立ちました。

CA復帰するにあたりママとして不安なことはありましたか?

やはり子どもと離れて訓練を受けること、不規則な時間帯に働くことが不安でしたね。
うちはママにべったりのタイプの子どもでしたので、寂しい思いをするのでは?と危惧しました。

そのために、祖父母の家に一泊で泊まりに行ってもらうことや、習い事の合宿に参加させ「ママと離れて過ごす時間」を意識して作るようにしました。
後はしっかり子どもとコミュニケーションを図るように心がけました。

「ここまで言ってもわからないかな?」と思わずに、お互いがいない時をシュミレーションできるように「ママはあと何日したらお家にいないからね、でも何日になったら帰ってくるよ。」と前もって話しておくことやカレンダーに訓練の日程やオフの日などわかりやすく書きましたね。

子どももそれで漠然と理解するのか、「ママはこのときどこに泊まるの?」と聞いてきたりします。
こちらが思っているよりも子どもって大人だな、と思いましたね。

あと、家族への負担も心配しました。

ありがたいことに母の助けを得ながらの復帰でしたが、母が頑張りすぎてしまわないか心配でしたね。
「私がいない時は、お惣菜買ったりタクシー使ったり楽しながら、とにかくみんなが健康で乗り切ってくれたらいいよ~。」と伝えています。

現在子育て中の元CAママたちへメッセージ

(CA復帰を考えているママたちへメッセージ)

私は子育てをしている主婦だった時、育児も楽しい・子どもも可愛いけれど、空を見上げるといいな・・・またCAの仕事がしたいな・・・でもまたなるのは難しいのだろうな、なれたとしても両立できるのかな、とモヤモヤした気持ちでした。

けれど人生は一度きりなので、もしトライしたいお気持ちがあれば是非挑戦されてみてほしいです!
子育て中に得た力って実は現場でものすごく重宝されると思います。

予期せぬことに出くわしたときの対応力(子育てって予期せぬハプニングだらけですよね!笑)、短い睡眠でも家族のために乗り切れる底力、いくつかの物事を同時に考えながら進めていく段取りスキルなど。お母さんって最強です!

私は今までは人に頼ることが苦手なタイプだったのですが、家族だけでなく今ではママ友の力も借りています。「自分がいない時の園の様子を教えて~。」と事前に頼んでおくことや、「離れることが多くなるので変わったことがあったら教えてください。」と担任の先生に話しておくなど。

自分が思っている以上に世間ってあたたかい。
色んな人の力を借りながらやっています。

そしてそんな風に頑張るママはお子さんにとってもキラキラ輝くママとして映っていると思います。
(実際にCAとして復帰が決まったとき息子は周囲に自慢していたようです)

今回のインタビュー記事が「挑戦してみようかな」と考えていらっしゃるママさんの背中を押すきっかけとなれたら嬉しいです。
是非空の世界で一緒に頑張りましょう!

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