飛行機

新人の頃は、誰しも信じられないようなミスをするものです。

今回はお恥ずかしながら、私がCA現役の頃に経験した失敗も含め、厳選して3つの失敗談をご紹介します。

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座席の間違い

こちらは新人CAあるあるかと思います。

ご存知のように機内の座席にはそれぞれ番号とアルファベットが振られています。
小型機だと多くても180席ほど、乗客の顔を見れば依頼された用事を思い出すこともあります。

しかし大型機ともなると500席ほどの座席があり、新人には把握するのも容易ではありません。

依頼された用事を自分で済ますのならなんとかなるかもしれませんが、他のクルーにお願いする際は座席番号が頼りですので、絶対に間違えてはならないポイントです。

ですが新人に特に多いミスが、反対側の座席のアルファベットと間違ってしまう、というものです。

例えば通路が2本ある大型機であれば、機首側に向かって左の通路側の座席と、向かって右の通路側の座席を間違って伝えてしまうというミスがあります。

新人クルーとっては飛行機に乗ること自体まだ非日常なので、忙しい時だと自分が機首側を向いていたがどうか定かでなくなり、反対側のアルファベットと認識してしまうためです。

当然最初から気をつけて回避できているクルーもいますし、わかりやすくメモを取ることで防げますので、そういうミスがあると意識することがまずは大切かと思います。

乗客の名前噛み噛み

こちらは私だけかもしれませんが、普段生活している中で出会うことのないような有名人や、すごいタイトルを持ったお客様に接する際、緊張してお名前やご挨拶を噛んでしまうというミスです。

ある程度慣れてくると国内線でも少し上のクラスを担当させてもらい、その際、タイトルホルダーやVIPのお客様にご挨拶するという仕事があります。

自信を持って臨めば大丈夫!とチャレンジした初戦、まさかの自分の名前を名乗る時点で噛んでしまい、早々に自信喪失した苦い思い出があります。

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ジュースをこぼす

最後はとんでもないことですが、なんとドリンクを提供する際、お客様に間違ってかけてしまったという失敗です。

そんなことありえないでしょ、とよく笑われますが、実はこれ案外ありうることなんです。

私の話ですが、ただでさえ短時間でサービスをしなければならない路線で、ちょうどお天気も悪く揺れた機内、新人の私は焦りに焦っていました。

何としてもサービスは時間内に終わらせないといけない、でも乗客が多く時間が足りない、他のクルーのカートはもっと先に進んでいる、どうしようといった状況でした。

紙パックのジュースを紙コップに注ぐだけの作業ですが、知らず知らずのうちに力んでいたのか紙パックを強く持ちすぎてしまい、ピューっとお客様の方にドリンクが飛んでいきました。

まさしく放物線を描いて、マーライオンのごとく…

私はただちに謝罪し、お客様のお召し物の汚れの対応に追われました。

幸いそのお客様はとても親切な方で、大ごとにはならずに済みましたが、なんとも申し訳なく胃の痛くなるような思いでした。

そしてそんなときはでデブリーフィング(フライト後のミーティング)の後書類を書かねばなりません。
とても反省した出来事の一つとなりました。

私の場合は冷たいジュースで不幸中の幸いでしたが、熱い飲み物ならもっと大変です。

火傷の有無の確認から、もし火傷していた場合は応急処置等、逆に自身の仕事を増やし、ひいてはサービスが終わらないという事態になりかねます。

まとめ

上記以外にもカートをお客様の足に当ててしまった、客席の頭上の荷物入れ(オーバーヘッドコンパートメント)が離着陸の際に開いてしまった、など思い出すだけで青ざめるような失敗は多々あります。

いずれもあってはならないことで、特に国内系のエアラインでは厳しく罰せられることもあります。

ただ、どの新人も通ってきた道なので、反省と次はしないぞという意識は大切にしつつもあまり凹まないことをおすすめします。”

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