機材整備等による会社都合の欠航対応(グランドスタッフ編)

ある日突然、飛行機に不具合が生じてやむを得ず欠航となることがあります。
実は飛行機に不具合が発生することは日常茶飯事です。

整備士が修理をして飛行可能になる場合やある程度の不具合の処置を施すことで、その不具合を数日持ち越し可能とし、飛行可能となる場合がありますが、飛行機の動力関係に不具合が生じたり整備に時間がかかりすぎる場合はやむを得ず欠航となります。

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会社都合の欠航はGS泣かせ

グランドスタッフは機材整備による欠航のお客様対応に一番苦慮します。
何故ならば会社都合だからです。

以前、私が朝会社に出勤した後、始発便の準備をしようとシステムを立ち上げ、便の情報を確認しようと担当便の画面を開くと、何と始発便が欠航になっていました。

夜間の点検で飛行機の不具合が発見され、不具合箇所を整備するにも部品の調達に時間がかかる為、欠航にしたとのことでした。

そしてその後、頭をよぎるのはお客様のクレームや怒りの矛先がグランドスタッフに向けられることです。

正直出勤したばかりなのに、心は逃げ出したい気分でいっぱいになります。
しかしお客様対応をしなければなりません。
それがグランドスタッフの仕事なのです。

納得してくれないお客様の対応でクタクタ

欠航対応が始まるとお客様の第一声は「えっ」という言葉です。
ここから私の心は沈んでいきます。

欠航の説明をし、振替便の説明をし、お客様のご意向に沿うように今後の振替便の提案をしますが、納得はしてもらえません。同時刻に出発する他社の便があればラッキーですが、殆どのケースが予約していた便より後の便への振替になります。

後の便への振替になれば、当然出発時間が遅くなる為、現地に着いても会議に間に合わないとか、不幸があって葬儀に間に合わないとか、ツアーのバスに間に合わないと次から次へと主張されます。

予約のリスクは覚悟しておいてほしい

会社の都合での欠航の為、何回もお詫びしますが、対応にも限界があり、どうしてもお客様にご迷惑をお掛けする結果がほとんどです。

せいぜい航空会社で対応できる範囲は、ホテルや地上交通費を会社で負担する程度です。お客様には本当に申し訳ないのですが、欠航で何らかの被害を被るのはたいていお客様です。

そういう意味でも飛行機の予約はリスクを覚悟しておかなければならないことを知っていただきたいです。

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