CA(客室乗務員)の経験から身に着けた考え方

約3年間という短い時間ではありましたが、国内線の客室乗務員をしていました。
その3年間で最も大切にしていたことがあります。
それは「100%出来ないはなし。せめて1%でも出来ることを!」という考え方です。

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飛行機内では制限のためにできないことが多い

学生時代には全く考えたことがなかったですが、飛行機の中、限られたフライト時間では物事の制限がかなりありました。よく考えると当たり前ですが、はさみも持ち込めないので、綺麗に紙を切ることでさえ大変なんです。

それでも、機内ではお客様からたくさんのリクエストを頂戴します。
また様々な思いで乗っていらっしゃるお客様がいらっしゃいます。

そんなお客様のお願いを、航空法の関係で、時間がなく、物品がなく・・・と様々な理由でお断りしていることって思っているより多いんですよね。

確かに仕方のないことではあると思いますが、完全にお断りするのではなく、少しでも現実に近付けて行ければ良いなと思い、ちょっと難しいかなと思ったことも、すぐにお断りするのでなく必ずお受けするようにしていました。

お子様の一人旅対応で親御様に手紙を

例えば、お子様の一人旅のお客様の対応をした時です。

初めての一人旅で、お子様もとっても緊張をされていました。
しかし、それ以上に緊張していたのは、親御様です。一緒に空港まで付き添っていらっしゃったのですが、すごく緊張をしていらっしゃいました。

何もわからないお子様が不安になるのは当然です。
そして、色々な状況をわかるからこそ、あれこれ心配してしまう親御様の気持ちも痛いほどわかります。

もちろん一緒に搭乗していただくことも、テレビカメラで中継することも出来ません。
でも何か出来ることがあるのではないかと考え、機内でいかに良い子で、楽しく空の旅を楽しんでもらっていたのかを親御様に向けたお手紙を書くように致しました。

それまでもお子様へ向けたお手紙を書くことはあったのですが、書き方も異なりますし、最初はお手紙を書くのに時間がかかったことを覚えています。お手紙をお渡しした親御様に大変喜んでいただき、私も嬉しかったです。

相手の立場を考えて行動する基本スキルは将来役立つ

飛行機の中ではかなり出来ないことも多かったですが、お客様の意図を考え、代替え案をすぐに考える習慣が身に付きました。

相手の立場で物事を考えるということは、円滑に仕事をこなすためにも大変重要なことです。
代替え案を考えるということは、創意工夫することによって、発想が豊かになります。

この力は退職後も役に立ち、他のお仕事をしている時でも「絶対に出来ないと言わない人」となり、様々なお仕事を任せて頂けるようになりました。

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