おもちゃ

悪天候の場合、様々なトラブルが起こり、それに対応するためにいつもとは違った業務が発生してしまうことは多々あります。

実際私自身色々な経験がありますが、7歳のお子様の保護者役をするという貴重な体験をしたこともあります。

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突然のアナウンスで始まる受け入れ準備

運航管理者からの第一報!
「ALLSTATION!ALLSTATION!他空港が天候不良のため、これから1機受け入れます。各担当者は受け入れ準備をお願いします。」

それは突然のアナウンスでした。

他路線の自社機が目的地の悪天候で天候の回復を狙って空港周辺を旋回していましたが、搭載燃料が少なくなっており、これ以上の天候の回復を待つことが不可能となったため、急ぎ目的地を変更したものでした。

当然ながら各担当者ともにバタバタしながら準備を進めますが、その中でグランドスタッフは、限られた人数で1便プラスとなるハンドリングをおこなうため、定期便の人数を減らさなければならず、人員配置に苦労します。

正直ついてないと思いますが、そんなことも言ってられません。

当時、私はコントローラーというグランドスタッフ全体を指揮する立場でした。

臨時着陸する便の受け入れ対応には能力の高いスタッフを5名程度配置して対応にあたりました。

人員配置が完了したのちに、臨時着陸便の搭乗客をシステムで調べ、特別に配慮が必要なお客様がご搭乗されていないかチェック。
するとデータ上に、お子様一人旅のお子さんが3人搭乗していることが分かりました。

1人の保護者の方の到着が遅れて…

お子様一人旅は、必ず保護者のお出迎えが必要で、目的地が急遽変更となったため、当然保護者のお出迎えはできないことは容易に分かりました。

そのため、保護者の方に事情を説明するために連絡を入れました。
すると、これからそちらの空港へ向かいますとのことでした。

地理的に早くても3時間後の到着だろうと予測して、3人のお子様は私のいる事務所でスタンバイさせることに。

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3人のうち、2人のお子さんの保護者の方は、比較的早く引き渡しができましたが、残りの1人の保護者の方の到着が遅れており、連絡を入れるも電話が通じないため、とりあえず待つことに。

待つこと5時間後、今から向かいますと保護者の方から入電。
なぜ?今から?と思いながらも待つしかありませんでした。

今から向かっても到着はあと3時間後、私の勤務時間はとっくに終了している時間。でも短時間で私に慣れてくれたお子さんを他のスタッフに引き継いで帰るのも気が引けるので、最後まで面倒を見ようと決心。

短時間の保護者役は体験だったけど癒やされた

既にお昼の時間を過ぎていたので、お子さんと一緒にご飯でも食べて過ごそうと思いました。

しかし、食べさせてよいものか迷いが。
それは、食中毒やアレルギーがでたらどうしようかと。
責任とれないし。

でもお腹はすいているはずだし。

どうしたらいいのか迷いに迷って、好きな食べ物であれば大丈夫だろうとひらめき、好きな食べ物を聞いてみることに。

すると、ハンバーグと返答。

ハンバーグならいつも食べているのだろうと思い、ハンバーグを食べに行くことにしました。

子供の面倒を見たことがなかった私に、短時間の保護者役は無謀だと思いながらも、一緒にいると大変ですが、7歳の子供の話はいつもの大人の話と違って昔を思い出させる楽しいものであり、美味しそうにハンバーグを食べている姿に癒されたことを今でも覚えています。

ご飯を食べた後は事務所に戻って、お子さんが持っていた玩具で遊んで過ごし、時間を忘れた頃に保護者の方が迎えに見えました。もう既に18時を過ぎていました。

この時以来、このような体験はなく、貴重な経験となりました。

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