航空業界経験者ベースによる新規航空会社の難しさ

近年、格安航空会社(LCC)の就航により、新規航空会社が増加傾向にあります。

新規航空会社が就航するまでには、人材の確保、規定の整備、施設の確保等、就航に必要な全ての準備を行い、国土交通大臣による認可を受けなければなりません。

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立ち上げの経験者は少ない

新規航空会社に集まる人材は、経験者だけではなく、未経験者もいます。
立ち上げの中心となっているのは当然ながら経験者ですが、現場での実業務の経験は積んでいるものの、立ち上げの経験をしている職員は、ほんの僅かなのです。

それもそのはず、これまで航空会社が新規に立ち上がった回数自体が少ないのですから、立ち上げ経験者も少ないのです。

そこで、集まった経験者の志は航空会社の立ち上げを成功させると、最終的なゴールは一致しています。私もその中の一人でした。

意見のぶつかり合いで派閥が!

しかし、そこに辿り着くまでの過程において、経験者同士の意見のぶつかり合いが始まります。いい方向にぶつかるのであればいいのですが、必ずしもそうではなく、自分の経験に自信を持っている者同士である為、各々が一歩も引かないのです。

次第にエスカレートすると、周囲は意見を言えなくなります。
また、ぶつかる者が役職者であるから厄介なのです。

その様な状況では、収拾がつかないし、この先どうなっていくのか周囲が不安になります。

私はいい加減にしてくれないかと思いながら、静観するしかできない自分が情けなく、そんな状況が数ヶ月も続きました。

立ち上げに関する案件は膨大な量な為、その事ばかりに捕らわれる訳にはいかない為、いつしか意見のぶつかり合った案件は、違う職員が担当していますが、ぶつかり合ったもの同士は、人間的に合わなくなっており、気が付けば、派閥が出来上がっているのです。

未経験者によるチームワークの方が良いのでは?

こんな馬鹿げた事が目の前で起こるとは想像もしていなかったので、当時は凄く困りました。
派閥には入らないように上手く避けて、派閥間の被害を被らないようにして、毎日の業務に専念しました。

未経験者は言われるがままに行動するので、反面可哀そうでした。
経験者による人間関係は複雑ですが、就航までには辿り着き、ホッとした事を覚えています。

これまでの経験も大切ですが、ぶつかり合って、あらぬ方向に向かうのであれば、未経験者によるチームワークのほうが、斬新な発想を以って、よっぽど、いい立ち上げが出来ると思います。もう一度立ち上げが出来るのであれば、未経験者の意見を汲んだ立ち上げをしてみたいと思っています。

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