空港でお客様のペットが脱走!なかなか見つからず泣きそうに…

「お客様の犬が脱走した。みんな捕まえろ」
突然と手荷物の仕分け場から聞こえた叫び声は7年前の事です。

お客様からお預かりした一匹のペットである犬が檻の中で興奮して暴れ、その反動で扉が開き、そして力でネットを突き破り、滑走路方向に脱走したのです。

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犬が脱走!探しても見つからない!

しっかりとマニュアル通りにペットの檻の扉にテープを貼り、檻の上からはネットをかけていましたが、脱走に驚き一時周囲は騒然としました。

脱走する事件は年に数回発生していましたが、直ぐに確保できる為、直ぐに捕まえることができるだろうと思っていましたが、今回は逃げ切られ、私も犬の捜索に加わり、脱走した当日の夜遅くまで空港中を探しました。

しかしその日は見つからず、上司がお客様のお宅に行き、状況について説明をしました。帰り着いた時は翌日になっていました。

翌日も空港内を捜索

あれだけ探して見つからなかった為、正直、空港から外に逃げてしまったのではないかと思うと、胸が痛くなる気持ちでいっぱいになり、翌日も早朝から空港内を捜索することにしました。

空港内の目撃情報は少なく、職員総動員でペットの名前を叫びながら探しましたが見つからず。疲労がピークに達しており、朝から捜索している職員は次々と業務に入る中、残された職員で捜索を続けます。

これで見つからなかった時に、お客様に対して何とお詫びを申し上げたらいいのかと心で静かに唱えながら自分が泣きそうになっていました。

そしてお昼がいつの間にか経過しており、既に夕方になっていました。
2日目も見つからないかと思った、その時、フェンスの脇の草むらからザワザワしている音が聞こえ、近寄るとそこにいたのは、ねこでした。

しかしよく見るとその奥に犬らしき姿が。
お客様の犬らしき犬を発見し、直ぐに確保してお客様宅へ向かいました。

ペットがストレスで暴れないように…

お客様は安堵の表情で出迎えられ、私達も力が抜けたように安心しました。当然ながらお叱りのお言葉を頂戴する覚悟でおりましたが、一切そのようなことはなく、逆に夕食に招待されてしまい・・・

何とも言えない感じになりましたが、お言葉に甘えてご馳走になり、愛犬の話を沢山聞いて空港に戻りました。

その日以来、ペットがストレスで暴れないように、できるだけペットに話しかけるように心掛けています。周囲から見たら不思議な光景かもしれませんが、この行動は一番大事だと思って今でも続けています。

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