最終便の乗務が終了し、事務所でブリーフィングを実施後、パイロットとCAが一緒に食事に行くことは日常茶飯事です。
そして、機長によって食事に行く時の駆け引きの仕方がまちまちなのです。
こっそり話す機長と副操縦士の会話
航空機から機長と副操縦士が一緒に降機し、事務所へ向かい、その事務所の中で機長は「今日のCAは行けそうか?」「何人来そう?」「美味しいお店を知ってる?」「お店調べて」等、CAに聞こえないように副操縦士に話しかけてきます。
中には全く話さない機長もいますが、大抵の方は何かしら話してきます。
気を使いっぱなしなのは副操縦士
CAが食事(飲み会あり)へ行く時は、正直言うと機長の感じの良し悪しが大きく左右します。
その良し悪しは、フライト中ではなく、乗務前の機長の噂話で決まると言っても過言ではありません。
その為、機長は嫌われたら大変だといつも心の中で思っていますが、嫌われている人ほどそれに自分で気が付いていない機長が多く、副操縦士はその分、気を遣いっ放しです。
副操縦士が行けないと判断した場合は「今日は体調が悪いみたいで」とか「他の便のCA同士で食事に行くみたいです」等、何かと言い訳を機長に伝え諦めさせることもあります。
逆に行けると判断した場合は、「美味しいお店があるので皆を誘ってみます」と意気揚々と機長に伝え、CAに声をかけます。自分自身、機長に悪く思われたくない事が本心であるので、CAに声かけることも仕事の一環と思ってます。
CAからのOKでお食事会スタート
お誘いする時は、絶対にCAの責任者に話かけます。
責任者に話さなかった場合、後々が怖いので。
そして大抵CAから「O.K」をいただきます。暗黙の了解で機長がごちそうすることは皆知っていますので、心の中ではラッキーと思っているのでしょう。
ラッキーというより、当然の如くと思っている方も多いと思いますが。
そして宿泊先のホテルで着替えを済ませ、集合場所で皆が集合した後にお店まで副操縦士がエスコートします。
お店に到着した途端にメニューを見始めるCA方もおれば、遠慮して「キャプテン何にしますか?」と礼儀正しい方もいます。
その場の雰囲気で今日の食事会の話題の引き出しを決める私です。
とりあえず私の場合は普通に「ビールにしましょうか」と切り出してオーダーするドリンクを考えていただいている間に話題整理に入ります。