グランドスタッフの端末操作訓練で天狗になった優等生の挫折

新入社員の座学訓練が一通り終了すると、端末操作訓練に移行します。
座学訓練はただ椅子に座って聞いているだけの正直退屈な訓練ですが、端末訓練になると手を動かす時間が長い為、目がギラギラして最後まで集中して端末とにらめっこします。

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いい気になって、出来ると勘違いする優等生のあるある

授業の中では早く理解してスムーズに操作をする職員もいれば、機械に抵抗を感じて、操作に時間を要する職員もいます。

当然、皆のペースに合わせて訓練が進められていく為、理解している方は授業のスピードが遅くて退屈になります。

心の中では早く次に行きたいと思っているのでしょう。
勝手にテキストを読みながら次の操作を一人で進めてしまい、何だか分からないうちに航空券が端末から出力されて、教官から怒られる光景はよくある話です。

いい気になって出来ると勘違いしてるのだと思いながら、その一人にライバル心を燃やしていた私も、そこの訓練で必死に食らいついていました。

私は出来の良いほうではなく、人の5倍は練習しないと人並みに追いつかないのです。その事は自分自身が良く分かっているので、毎日授業が終わった後に、終電ギリギリまで端末訓練をひたすらやり続けました。

端末操作テストでの優等生の失敗

ある日、端末操作テストが実施されました。
そこで一番出来の良かった職員が全く操作が出来ず、私は驚きました。当然周囲も驚きました。

どういう時に適切な操作を行うのか、全く理解していないことが発覚したのです。
本人はプライドが高くその場は下手な言い訳をしていましたが、本心は悔しくて仕方なかったのだと思います。教室を出て通路でしゃがみ込み、酷く落ち込んでしまいました。

訓練同期の為、そこはフォローしなければと思いながら、掛ける言葉が見つかりません。その場は一人にしておき、授業が終了すれば同期は帰宅するはずなので、落ち込んでいた優等生も一人で端末訓練を必死に行うだろうと思いながら、私は気にしていました。

挫折!?もう少し頑張ってほしかった

授業が終わり、いつものように端末操作を行っていると落ち込んでいた優等生が廊下から教室に入ってきて、「会社辞める」と言い放ち翌日からは訓練に参加することはありませんでした。

その後、部署移動となっており、一緒に仕事をすることはありませんでしたが、本人にはもう少し頑張って欲しかったし、あの時、自分は手を差し伸べる事が出来なかった事を後悔しています。私の中の苦い経験の一つです。

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