空港

グランドスタッフ(GS)として働いていた頃に、まさに見た目も行動も体育会系という先輩がいました。

徐々にその仕事や実力がすごいとわかり、同じグランドスタッフとして感心してしまうほどでした。

この記事では、そんな先輩の仕事ぶりについてまとめてみます。

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ひときわ目立った体育会系の先輩

私は期間を定めた契約社員として、ある航空会社のグランドスタッフに採用されました。
もともと航空会社の1スタッフとして勤務したいということから、地上職の仕事内容には消極的なスタンスでした。

航空会社の下請ではなく、本社に入社できたことだけでもよかったなと思いながら、内容は後から学べばいいか程度に考えていたんです。

いざ入社してみたら、地上職はかなり体力仕事!
そんな中で、すごくバイタリティーのある先輩グランドスタッフがおり、ひときわ目立っていました。その体力・美貌・若さ・度胸・自信、いずれを思っても私よりも秀でておりましたので、羨ましい限りでした。

先輩は大柄で高身長という方で、美貌もなかなか色気が漂う美貌、そして短大出なので若い!
グランドスタッフとしては珍しいような体型で、空港内を走り周っていました。

しんどい仕事も楽しそう!?

主に、搭乗までの対応を任せられていたのですが、仕事内容と言えば紛失した荷物を探す、お客様の対応、という感じです。

例えば、どこかで荷物が置き去りにされたという連絡が入ると、引き取りに走り、持ち主を探したり、登場予定のお客様を探したり、外国人観光客に対してルールをお伝えしたりというようなことで走り回っていました。

常に何が起きるかわからない仕事です。

とにかく、体力的にしんどいという仕事内容で、普通の女性ならばやめる・さぼる・文句を言う…のいずれかでしょう。最も引きたくないババくじのような立場なので、後輩から見てもしんどそうだなという印象が強かったです。

ところが、先輩はまだ余裕のうちで楽しんで働いているように見えました。

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度胸が座った仕事ぶり!接遇能力も高かった

先輩は主にアジアらしいですが外国への留学経験も豊富で、語学も収録されており中国人観光客にも対応できる人でした。ものおじしなくて、度胸が座っています。

それに、登場する際のルールは絶対に守らせるという彼女の強さは、年齢を考えるとすごい人だなと感じました。

まだ20代なのに、うんと年上の外国人観光客に向かって、ダメなことはダメですと言い切るのですが、外国人並みの頑固さでノーを言いますので度胸があります。

なかには空港内で一人走り回る彼女を苦笑しながら見ているスタッフもおり、私も最初はその中の一人でした。ですが、接遇の能力を見て確かにすごいと感心するようになってきたのです。

もしかしたら、先輩の能力なら客室乗務員(CA)でも勤務できたのかもしれません。

ただ、航空会社にもカラーがあり、彼女の場合会社のカラーには合わないタイプなので、別の会社でならば客室乗務員でも採用されたのかもしれないほどの逸材に見えました。

結婚して退職した先輩の噂

体力がある・度胸がある・語学ができる・見た目華やかであるという先輩ですが、どうしてかグランドスタッフとして大変な雑用で駆け回っているのです。その先輩も30歳近くもなればきっとやめていくに違いないとみんなで噂していました。

体力的にきつくなり、飽きるからです。
いつまでもこんなことやってられないと、女性なら思うようになるからです。

現実に、先輩は30の何歳も手前でやめていきました。
結婚退職という形でしたが、なんと先輩の結婚相手というのは外国人だったのです。

噂では、旅行で知り合った相手と結婚前することにしたとか。
もう決断力が我々とは違います。

そして、彼女は日本ではなく外国で新婚生活をスタートするということで退職していきました。なんて夢にまでみたスタートの切り方でしょう。

先輩の働く姿を見て、余計な心配をしていた後輩がバカみたいでした。
そして、客室乗務員でもないのに彼女の退職は周囲のグランドスタッフに夢を与えてくれました。

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