GS体験談!困った潔癖症のお客様…開放されたのは出会ってから2年後

接客業をしていると、困ったお客様はいるものです。
グランドスタッフも同様で、対応に苦労するお客様がいます。普通なら、その場を乗り越えれば終わりですが、長く付き合うことになってしまうこともまれにあるのです。

今日はそんな男性グランドスタッフの体験談です。

スポンサーリンク

手にビニール袋をはめる女性

私がグランドスタッフで搭乗手続きカウンターにてチェックインしていた時の事です。
ある日たまたま私のカウンター前の列に並んでいた一人の女性の手続きの順番がきて、いつも通りにその女性の航空券の手続きを進めました。

そして航空券のお支払い方法をお尋ねしたところ、クレジットカードと仰った為、女性が所持していたカードをお借りしようとしたところ、手にビニール袋をはめているのが見え、一瞬怪我しているのかと思い、手に触れないようにする為、ゆっくりと手を差し出してカードをお借りしようとしました。

その瞬間「私の手には絶対に触れないで」と言われ、私から怪我されているのかお尋ねしたところ、「絶対に触れないで、カードは左上の端を持って」と仰られた為、もしかして潔癖で男性が嫌かもと思い、その場を女性係員へ交代しようとしました。

すると「あなたが対応して」と言われ、カードの左上の端を持って手続きを進めました。
左端を意識して手続きするので、やりづらいし、気を遣うしで大変です。

名指しで指名されて…潔癖症だと確信

勿論カードをお預かりした最初からお客様へ返却するまでずーっと左端の上を持ったままです。返却する時にはお客様がさっと私の手からカードを奪うように取り上げます。

このような対応をされると次に対応する時も大変だなと思っていましたが、後にそのお客様がまたカウンターに現れるのです。

二度目の時、私は事務所におり、女性は他のグランドスタッフのカウンターに並んでおられ、順番が来た時に何と、私を名指しで対応するように指名してきました。グランドスタッフに内線電話で呼ばれ、カウンターに行くことに。するとあの時の女性がいました。

手にはやはりビニール袋をはめておりカードを手に持っていました。
潔癖症だ。その時に確信しました。

左上の端を持って手続きを終え、今後も利用することを告げられました。

休日でも会社から連絡が!!

この人が来るたびに指名されたらたまらない。そう思いながら、もし自分が公休等で不在の時はどうするのだろうか?
考えたくはありませんでしたが、嫌な予感は的中し、休みの日でも会社から電話がかかってきました。

流石に休みであることを直接女性にお話しすると納得されカウンターを後にされましたが、この女性は転勤で来られ、我社のお得意様となりました。

月に数回利用される為、この方の予約状況をいつも確認し、自分の勤務を調整したこともあります。なんとも不思議なご縁でしたが、その後、いつしかこの女性は他の航空会社を利用され、ようやく解放されたと思ったのは出会ってから2年後のことでした。

スポンサーリンク